私の場合、ピアノを弾くことが自分のためであった試しがなかったと思う。
音楽家に限らず小説家や画家は、最初は自分を癒したり慰めたりするために表現した作品が、やがて世間に知られることとなり評価されるケースもあるらしい。
自分は最初から人に聴いてもらい楽しませることができるようになることだけを目指してジャズセッションやバンドに参加し、ピアノを弾いてきたと思う。
幼い頃ピアノを始めたのも、誰かから「ピアノが弾ける自分」を認めて欲しかったのが理由のような気がする。
長年会社勤めをしつつ音楽をやってきたが、サラリーマン人生に限らず何事も人から評価されてナンボの感覚でいたせいかもしれない。
会社を退職して落ち着いて音楽に取り組めるようになった。
人生の先はまだ長そうだし焦る必要はない。
人に聴かせる前にまずは自分のためにピアノを弾き音楽をやってみたい。

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