私は医者でも研究者でもないですが、普段ピアノを演奏していて、よくいわれる「楽器の演奏は脳に良い」を実感することが多いので体験談としてご紹介します。
そもそもピアノを弾く際に脳を使ってしている作業は以下になると思います。
①気持ちを日常のモードから「音楽する」という非日常モードに切り替える。
②楽譜を読んで演奏しようとするメロディライン・和音・リズムを理解する。
③②で理解した内容をもとに鍵盤を押して音を出す。
④③の結果鳴った音が楽譜通りかを瞬間的にチェックする。
⑤④の音自体を耳と感性で楽しむ。(これ大事。)
⑥楽譜通りに弾けなかったり、思うように表現できていない部分の原因を分析する。
⑦演奏した曲に出てきた部分やフレーズのパターンを後で別の曲の演奏に応用するため記憶として保存する。
いかがでしょうか。
ちょっとマニアックな分解の仕方かもしれませんが、ピアノ演奏の際にはこのように色々と脳を使って作業をしていると思います。
これらの作業が脳にとってどのように良いと感じるかを①から⑦までそれぞれ挙げてみます。
(繰り返しますが、専門的見地からではなく私個人が感じる内容です)
①気持ちを日常のモードから音楽するという非日常モードに切り替える。
⇨なんとなくダラダラ過ごしてしまっている時間(それはそれで良いのでしょうが)から一気に気分が変わり脳がスイッチオンになるのを感じます。
②楽譜を読んで演奏しようとするメロディライン・和音・リズムを理解する。
⇨これは直接脳にいい(はず)。楽譜である五線紙(五本の線の上に音符で音を表したもの)に示された
・音符の高低と横の時間軸での流れ
・音の縦方向の並び方(和音・コード)
・リズム(四分音符、十六分音符、八分休符などが一小節の中でどう区切られているかを読み取る。(ある意味、算数上の分数の計算問題だったりします))
③②で理解した内容に沿って鍵盤を押す。
⇨アンチエイジング(老化予防)の話などでよく耳にしますが、脳内から指示が出たやや複雑な作業を指先で物に触れながら実行するという作業はとても脳に良いのだそうです。(老後に麻雀を趣味にして、麻雀牌に触れながらゲームを進めるのが脳に良いなどといわれるも同様のようです)
④自分が奏でた音が楽譜通りかを瞬時にチェックする。
⇨合ってるか間違ってるかの答え合わせを瞬時にします。
⑤④の音自体を耳と感性で楽しむ。(これ大事)
⇨風景や絵画鑑賞などと同じく脳が快感を覚えます。
⑥楽譜通りに弾けなかったり、思うように表現できていない部分の点検をし対策をする。
⇨一連の作業内容の改善方法を懸命に考えます。
⑦演奏した曲に出てきたフレーズのパターンを記憶して後で別の曲を演奏する際に応用するため記憶として保存する。
⇨一連のパターンを認識して整理し、後から取り出せる形で記憶に止めます。(脳内に新たな回路を作る感じです)
いかがでしょうか?
実際に私はピアノを集中して1時間ほど弾くと
・脳がマッサージされて柔らかくなった気がする。
・気持ちがシャキッとする。
・有意義かつ充実した時間を過ごした気分になる。
などの効用を感じます。
ただし体の臓器で最もカロリーを消費するといわれる脳をこれだけ酷使することにもなるのでかなりエネルギーを消費しますし、やり過ぎると消耗してしまいます。
もし脳に良かれと思われるのもあってピアノを始めてみようかという方は、最初慣れるまでは多少苦労しますが、ぜひ楽譜を読んで弾くことを試されてはいかがかと思います。



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